いま流行の「還付
金詐欺」です。しかも「債権詐欺」に
移行させる最新版です。
2011.10.1
最初にかかった電話は
「昔、あなたが投資の仲介を委託していたG社が倒産
し、管財人が調査した
ところ、海外に資金を持ち出し、子会社で多額の投機を行い結構な資産がある
ことが判明いたしました。貴方からの預託金もその子会社に流れていたため
返還金が生じています。私は元社員で高橋といいます。」
というものでした。
確かにG社とは長年取引しましたし、実際に悪評も高かったのですが
G
社の
トレーダーは優秀で、そもそも高額取引者の損失補てんのため禁止さ
れていた
自己売買を繰り返しては巨額の利益を生み出し、補填に充当したのが
監督官庁
にばれて営業停止になったのが倒産への発端でした。
自己売買は結構行われているようですが、相当な腕前のトレーダーでない
と
利益どころかエライことになってしまいます。G社のトレードの腕前は業
界でも
随一と定評があったわけです。
客への損失補填も天下の野村證券がやってたくらいですから珍しいことで
は
ありません。
ノルマが厳しいのはその業界の特徴ですが、特にG社は厳しくて営業マン
が
悪質な顧客獲得を行い社会問題となったのが監督官庁から目を付けられた
原因かもしれません。
手張りの余剰金を海外に持ち出したり、アテネ五輪で所属マ
ラソン選手が
優勝した際に数億の慰労金を出してクレームがついたり、強引な営業の結
果、
社員や顧客に自殺者が出たり殺人事件を起こしたりと結構マスコミを騒がせ
ました。
とはいえ、倒産したのは相当に前の話ですし、第一私はG社に損害をまった
く
蒙っていません。後述しますが少ないながら利益さえ出しているのです。
全く舐められたものです^^
これはおそらく当時の個人情報を手に入れた上でやっている事なので、私
に
対する情報は金銭の預託から銀行口座に至るまで正確に把握していること
には驚きもしませんでしたが、ある種の人にとっては直ぐに信じる材料に
なる
かも知れません。
「日本債権執行協会」とか「エスエスジェイピー」「金融商品保護協
会」など
その時々で適当に名乗っているが手口は同じであることと、取
引実務の事
や法令関係など電話してきてる兄ちゃんがズブの素人だとバレバレな
ので、
普通に
考えると騙されるはずもないので
あるが、当時の悪徳営業マンの
言われるままに取引し大損を出した人や、欲の皮の突っ張った少し痴呆が
出てきてる人などは”エッ、ホンマかいな?」と渡りに船状態になるやも知
れ
ない。
さらに返還額が非常に手頃で、それでいてそこそこ魅
力的な金額であり、
ちょいと危ない橋を渡ってもいいかな・・・とリタイアした人間が飛びつくくらい
の現実味のある金額であるのが誠に生々しい。
「もし本当にいま、そのくらいの”アブク銭”が入ってきた
ら・・・」と十分期待
できるようなお話に思えるのである。しかも百円単位まで堂々と読み
上げる
んである。
例えば「いくらくらいの返還額だと思いますか?」と聞いてくるので
「100万円
くらい?」というと、ちょっと待ってくださいねと勿体ぶって、カチャ
カチャと
キーボードの音をさせておいて、やがて厳かに
「1.026.800円です。」とか誠に芸が細かいのである。後日の
別口別人の電話
では同様の流れで500万円くらいかな?といったら
「5.804.200円です。」
とのたもうた^^
さらに後日、またまた別件で電話があり、試しに「1000万円くら
い?」と言うと
「11.586.200円になります。」
と明るく、まるで飛び込みでレクサスの見積もりを依頼されたような口
調で
あった。
思わず笑みを通り越して笑い声が出てしまった^^
ンな金、もともと預けるはずもないし、仮に預けたとしても預託金は別
機構に
保全されているわけで、G社だって名古屋証取上場のレッキとした会社
だった
んだから・・・・。法令違反はあったとしても詐欺ははたらいていない
よ。
このぶんで行くと一億円くらい・・・と言ってもええのんかいなー?と
噴出しつつ
電話を切った。
勿論、そのつど会社名も電話口の人間も変わるのであるが、同じ組織
が同じ
個人情報に基づいてG社との取引経験者
に次々と攻勢をかけている事は明
白
である。が、これもバレバレで企画者というか首謀者は少々頭が賢くない^^
必ずG社の倒産をネタにしているのも笑えるくらい次元が低く、会社名を変え
ても同一集団であることは誰にでもわかるぞ^^
なぜ、一貫した攻めを専属の担当者が行わないのか?って、詐欺集団に
望むべくもないか(爆笑)
まともな人なら企画^^もしないし、共謀もせんよね^^
で、ここからが楽しみである。さらに進めなければ暇つぶしにならな
い。
私 「いやーっ、それは有難い。で、どうすれば還付されるの?」
(そうで
す。これは還付金詐欺な
んです。)
相手 「私は好意でお知らせしただけなので、詳細については事務局
の
○○先生まで連絡してください。電話は0120−984−
9○○です。」
私 「○○先生って弁護士さんなの?」
相手 「えーっと・・・ ・・・違いますけど・・・兎に角詳しいこ
とは○○先生に
電話してもらえませんか。でないと大金をみすみす逃すこと
になります
から・・・」
私 「弁護士さんでもない人が還付代理請求したり現金の配分業務
をしたり
できるの?」
相手 「事務局には勿論弁護士さんもいるでしょうから、返還残額も
残り少な
くなっているようなので早く電話したほうがいいですよ。」
電話せいせいとたたみ掛けてくるので、素直なジーさんを演じ「ご親
切にどうも、
早速電話してみますね^^」と電話を切った。
この時点で、私の名前の上には特大の赤丸で”最有力カモ”の印が付
い
たに
違いない。
ここから一週間ほど放置した。すると最後に電話があった自称「好意
の担当者」
から再度電話がかかった。
相手 「○○先生にお電話されていないようです
ね。既に返金をうけられて
いる方が続々と出ていますので、早くしないと資金が枯渇
しちゃいます
よ。悪いことはいいませんから早く電話してください。ま
だ間に合い
ますから・・・・」
私 「忙しくて電話していませんでした。すぐに電話します。」
相手 「○○先生にも伝えておきますから、早い目にお願いしま
す。」
実は、このままでもう放置しようと思っていた。
が、しかし、電話したくてしたくて堪らない欲求が、私の頭から離れ
ない!どう
いうマニュアルで私をペテンに掛けようとしているのか知りたくて知
りたくてどう
にも我慢ができなくなってしまった。
う〜む。かくなる上は「○○先生」に電話することにしようではあり
ませんか!
我慢すると精神衛生上よろしくない。
私 「もしもし、○○先生はいらっしゃいますでしょうか?」
男 「どちら様でしょうか?どのようなご用件でしょうか?」
(後
でがやがやと結構忙しそうに電話している様子も伺える。これもシナリオ
か?)
○○先生 「もしもし○○です。」
私 「失礼ながら、○○先生は弁護士さんでいらっしゃいます
か?」
○○先生 「私は弁護士ではありませんが、弁護士の実務を担当していま
す。」
(どういうこと???違法な弁護士まがいのことしてるって
自分で言ってん
ジャン
^^;まあ、最初から合法とは思ってないからココは
まあ聞き流して
おこう^^)
私 「ええと、私に還付される確定金額はいくらな
んですかね?」
○○先生 「いくらって聞いてましたかね?」
私 「1000万ちょいと聞いてますが・・・」
○○先生 「先に聞いてらっしゃった金額と少し違うと思いますが確定金額
を
見てみましょう。」
(馬脚を現したな^^その場その場で金額をでまかせ言うしか
ない。どのくらい?
と聞いて似たような、もっともらしい金額を提示するわけだね
^^)
(カチャカチャとキーの音^^・・・頑張ってるけどもう芝居はええから・・・^^)
○○先生 「お待たせしました。確定金額は13.183.200
円です。」
(えーっ、前聞いたより少ないよ!って言われないよう金額を出して
来る所
が憎いぞ^^って褒めてやりたい気分^^)
私 「で、手続きはどうすればいいんですか?手数料など
は?」
○○先生 「手続きはすべてこちらが行います。手数料は必要ありません
が、
返還金額の30パーセントにあたる金額で上場企業の債権を
買って
頂き担保として当協会に預けていただきたいのです。勿論名
義は
あなた様のままで結構です。債権の利回りを手数料にあてま
す。
全ての債務整理が終了次第、順次債権はお返し致します。」
(キターッ^^そう来なくちゃーね^^弁護士さんが仕切っ
てる組織なら手数料
いくらクレって言うよね。偽弁護士だって着手金だといって
詐欺ろうとするよ。
こいつらバッカじゃなかろうか^^と思わず顔がにやけ
た。)
私 「債権って社債のことですよね。でも、昨今、
手数料に当てるくらいの
利回りの良い社債ってありますかね?」
○○先生 「そんなご心配には及びません。返還数が相当あるのでトータル
すれば大丈夫ですから。」
私 「見知らぬ人に、私名義の社債を預けるっていうのは不安です
から
私は返還額の50パーセントでも手数料払っていいですから
すぐに
入金していただけませんか?」
○○先生 「・・・・ う〜ん、それはやってないんですよ。債権で、とい
うのが
決まりでして・・・」
(決まりって、誰が決めたの?お前らが決めてんじゃん^^
そもそも、もし
本当に返還金が実在すると仮定して、私の金でしょうが。そ
れをどういう
方法で還付するか?なんて私が決めることで、手数料とか報
酬は最悪
弁護士法を犯したとしても堂々と請求すれば言い訳で・・・
もうアホクサ^^)
私 「じゃ、8.183.200円引いていただい
て結構ですから、後の500万を
振り込むってのはどうですか?」
○○先生 「できん!っていってるでしょ。債権購入に同意できるなら又、
連絡
してください。
(おかしいよねー^^還付金詐欺で社債略奪なんて手は面倒でい
けませんよ
。つきましては手数料をどこそこへ振り込んでくださいってのはもう古いのか?)
数日後、例の「好意の担当者」から再度電話がありまし
た。
担当者 「連絡されましたか?どうでした?」
私 「なんか、納得できん話だったよ。会社の債権だなん
だって
手の込んだこと面倒臭いし・・・」
担当者 「それって、あなたの口座にお金振り込んでからの話で
すから、
あなた丸儲けなんですよ。手続き早くしたほう
が・・・」
私 「ええっ!先払いなの・・・早く言ってよ。早速手続き
するよ。
手続きしてもらうよう○○先生に伝えてよ。」
なんだコレ。もうメルヘンの世界になっちゃったよ^^
先に13.183.200円が私の口座に振り込まれて、その中から
3.954.960円
分の社債を購入し渡しゃいいわけだ。お安い御用ダ・・・・って、
ンなことあるわけないじゃん^^絶対に!先払いなんて馬鹿なこと。
どこかでああだこうだと言いまわして詐欺るのは目に見えているし^^
だいいち、そんな大金鼻からG社に騙し取られているわけないし、どち
らか
と言えば少ないながら利益も上がったし、G社の優秀なファンドマネー
ジャー
のお陰で劣後債では年8.9%を叩き出して貰ったこともある。
もう、アホ臭くなったし、好奇心も探究心も消えうせ放置しました。
いたちの最後ッ屁
最後に高橋から電話がありました。
高橋 「結局、手続きしなかったんですかね?勿体無い。」
私 「返還が事実なら、さっさと送金手続きしてくれたらいい
じゃない
ですか。しかし、そんな馬鹿な旨いはなしは無いと思ってねー。
説得力の
ない話もういいよ。これっきりにしてね。」
高橋 「では、全ての債権を放棄するんですか?」
私 「放棄するかどうか検討したいから、文書で私宛てに詳細
を郵送
してください。弁護士さんにも相談しそれから決めます。」
もともとG社に対して債権など一銭も存在しないのにね。
世の中にはこれで踊らされる人もいるんだなーとつくづく思いました。
まあ詐欺は単純でいきあたりばったりの方が成功率が高いって言います
からね。詐欺にひっかかる人は同じ人が何回もかかるそうです。
あれから一ヶ月、電話はかからなくなりましたが、きょうもどこかで
誰かに
「もしもし」やってるのでしょうね。